2014年4月25日金曜日

お知らせ(2014年5月)

ジェンダー史学会ニューズレター        2014年5月号
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このニューズレターには、会員の皆様からお寄せいただいたジェンダー
史研究関連の催事の情報のほか、公募や出版の情報などさまざまなジェ
ンダー史研究関連の情報を掲載する予定です。
情報をお気軽にお寄せいただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し
上げます。
情報をお持ちの方は、毎月25日までに、
genderhistory1@khh.biglobe.ne.jp
までメール(テキストファイル)にてお寄せください。とりまとめて、
毎月末に会員の皆様に宛てて配信いたします。
次回の配信日は2014年5月末を予定しており、締め切りは
5月25日(日)となります。

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2014年5月号  目次

【 ジェンダー史学会からのお知らせ:2件 】

(1)ジェンダー史学会 春のシンポジウム
   「地域研究としての女性史 まなび・かたり・つなぐ」  
   日時:2014年5月17日(土)13:00~17:00   
   場所:滋賀県立男女共同参画センター(G-NETしが) 

(2)ジェンダー史学会第11回年次大会自由論題研究発表の募集

【  催事情報:3件  】

(1)総合女性史学会  6月例会 近世例会   
   日時:2014年6月1日(日)13:30~16:30              
   場所:文京区男女平等センター D会議室       

(2)2014年度歴史学研究会大会近代史部会
   「寛容」と嫌悪を問い直すためのクィア史
   日時:2014年5月25日(日)[大会第2日目] 9時30分~
   会場:駒澤大学駒沢キャンパス 1号館202教室

(3)2014年度歴史学研究会大会近代史部会批判会
   日時:2014年6月15日(日)13時~
   会場:明治大学駿河台キャンパス研究棟2階 第9会議室

【  その他のお知らせ:2件  】

(1)竹村和子フェミニズム基金助成対象
        研究・活動の募集

(2)公益財団法人 アジア女性交流・研究フォーラム
   2014/15年度 客員研究員 委託研究 募集

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【 ジェンダー史学会からのお知らせ 】

(1)ジェンダー史学会 春のシンポジウム
   「地域研究としての女性史 まなび・かたり・つなぐ」  
 
    <趣旨>
     
  
           1970年 代以降、暮らしや学び、働くこと、をキーワードとした地域の市民運
    動は、現実の住民生活の課題を共有するなかで、過去の女性史の掘り起こ
    しを進め、開発目線の地域研究とは異なる歴史研究の蓄積をもたらしてきた。
    1990年代後半からは戦後史のなかでどのような女性たちの学びがなされて
    きたのか、再発見と再認識も進む。1956年、羽田澄子監督によるドキュメンタ
    リーフィルム『村の婦人学級』が撮影された近江湖南の岩根と女性たちや19
    70年代での住民環境運動である石けん運動など、戦後近江の過去の実践に
    即しながら、滋賀の地域女性史の経験を、まなび、かたり、未来に向けてつな
    ぐ試みとしたい。
       <日時>
    2014年5月17日(土) 13:00~17:00    シンポ、終了後に茶話会
 
    <場所>
    滋賀県立男女共同参画センター(G-NETしが)大ホール
    〒523-0891 近江八幡市鷹飼町80-4  JR近江八幡駅から徒歩10分
     アクセス http://www.pref.shiga.lg.jp/c/g-net/map/map.html
    <プログラム>
     基調講演 早田リツ子(女性史カフェ主宰)「わたしと女性史研究」
            聞き手 京樂真帆子(滋賀県立大学)
    映画上映 『村の婦人学級』(羽田澄子監督・1956年)
    報告
    井上多佳子(こなん女性史の会)「『村の婦人学級』からのまなび」
    小椋樹里(JA東びわこ)「塚本さとと地域女性教育」
    三上みえ子(元近江八幡の女性史を拓く会)「石けん運動と女性たち」
     総合討論 「女性史的地域の楽しみ方」
              司会:京樂真帆子
       <共催> 
     滋賀県立男女共同参画センター
 
       <参加費>
       シンポジウム無料、茶話会500円
 
       <問い合わせ先>
    〒166-8532 東京都杉並区和田3-30-22 
    大学生協学会支援センター内 ジェンダー史学会事務局
    E-mail jendersimpo@univcoop.or.jp 
   

(2)ジェンダー史学会第11回年次大会運営委員会からのお知らせ
   ジェンダー史学会第11回年次大会自由論題研究発表の募集
    ジェンダー史学会11回年次大会は、2014年12月14日(日)に横浜国立
   大学で開催される予定ですが、自由論題による研究発表(午前10時~12
   時)を、会員の皆様から個人とパネルの2形式で募っております。研究
   発表をご希望の方、またはグループは、2014年6月8日(日)までに下記
   の要領で大会運営委員会までお申し込み下さい。
   1.形式
     ①個人(時間: 発表20分、質疑応答10分)
     ②パネル(時間: 発表、質疑応答を含め60分、時間の配分、パネ
      リスト数など自由)
   2.申し込み方法
     エントリーシートに必要事項を記入の上、電子メールまたは郵便
     (申し込み締切日消印有効)で大会運営委員会までお申し込み下さい。
   3.司会
     個人発表につきましては、大会運営委員会で準備いたします。パネル
     形式の場合は、発表グループの方でご準備下さい。
    なお、研究発表の採否につきましては、2014年7月6日(日)までに、電
   子メールまたは郵便で通知させていただきます。時間の制約その他の事情
   により、やむを得ずお申し込みにお応えできない場合もありますことを、
   あらかじめご了承下さい。
    第11回年次大会の開催にあたり、運営全般にわたって皆様方のご協力を
   賜りますよう、このご案内かたがたお願い申し上げます。
                              2014年4月1日
   申し込み先:
   E-mailの場合: genderhistory3@kkh.biglobe.ne.jp 
  (*メールアドレスはgenderhistory1ではありませんのでご注意ください)
   郵便の場合 〒166-8532 
   東京都杉並区和田3-30-22 大学生協学会支援センター内
   ジェンダー史学会事務局 ジェンダー史学会第11回年次大会運営委員会 宛
   ---------------
   ジェンダー史学会事務局
   大学生協学会支援センター
   担当: 井手
   tel 03-5307-1175
   fax 03-5307-1196
   genderhistory1@univcoop.or.jp
   ---------------
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【  催事情報  】

(1)総合女性史学会  6月例会
   近世例会   6月1日(日)13:30~16:30              
   会 場    文京区男女平等センター D会議室                 
   報告者    横山百合子氏
   タイトル 「幕末維新期の社会と性売買の変容―
                  吉原細見・放火・芸娼妓解放令―」

(2)2014年度歴史学研究会大会近代史部会のお知らせ

 歴史学研究会近代史部会では、2014年度大会「「寛容」と嫌悪を問い直すた
めのクィア史」をテーマに掲げ、内田雅克氏、野田恵子氏に報告を依頼しまし
た。コメンテーターにはドイツ史において「クィア・ヒストリー」の地平を切
り開かれた星乃治彦氏、日本近現代史の成田龍一氏にそれぞれのお立場からご
発言をいただきます。ご多忙中とは存じますが、お誘いあわせの上ご参加下さ
いますようお願い申し上げます。
   2014年度歴史学研究会大会近代史部会
   「寛容」と嫌悪を問い直すためのクィア史
   日時:2014年5月25日(日)[大会第2日目] 9時30分~
   会場:駒澤大学駒沢キャンパス 1号館202教室
   会場整理費:一般1800円、会員1500円、学生(修士課程まで)1000円。
   *他部会の報告テーマは下記URLをご参照下さい。
   http://rekiken.jp/annual_meetings/index.html

   ≪報告者≫ 
   ・内田雅克氏
    「エフェミナシー・フォビア ―誰が「非男」とされたのか」
   ・野田恵子氏
    「〈性愛と友愛〉の境界線の政治学―
              イギリスにおける女同士の絆の(不) 可視化」

   ≪コメンテーター≫
   ・星乃治彦氏
   ・成田龍一氏

    ≪主旨説明≫
    本年度の近代史部会では「「寛容」と嫌悪を問い直すためのクィア史」
   をテーマとし、クィア史の可能性と課題を展望することを試みる場としたい。
   クィア史とは、人口に膾炙しているLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュ
   アル・トランスジェンダー)史と互いに接点を持ちつつも、方向性を異にす
   る アプローチであることをまず確認しておきたい。LGBT史が20世紀後半の
   フェミニズム運動や公民権運動の展開の下で、LGBTそれぞれのアイデンティ
   ティの主体化を行い、その解放と地位向上を目指したのに対し、クィア史は
   セクシュアリティのアイデンティティ形成の過程を徹底的に照射することに
   よって、 ある特定のセクシュアリティやジェンダーが社会にとってどのよ
   うに「問題」として浮上するのかに焦点を当てるものである。ただし、LGBT史、
   クィア史ともに、社会における抑圧がなぜ発生し、何を根拠としたかについ
   て考察している。
    日本におけるLGBTスタディーズ、クィア・スタディーズは1990年代以降進
   展を見せたが、それは当事者による活動や発言が注目を集めたことと軌を一
   にする。たとえば1990年の「府中青年の家」事件とそれをめぐる裁判や、
   「エイズ・パニック」への対処およびコミュニティの支援などがある。そこ
   では性的指向を権利として追求する試みがなされ、自己アイデンティティの
   肯定へと歩を進めた。ただし、「性同一性障害特例法」は性別変更が厳しく
   制限されるとともに、異性愛を基盤とする法体系と「特例法」との間にさま
   ざまな矛盾を露呈させた。「特例法」が示す状況は、既存のジェンダー秩序
   を維持・強化する動きにほかならず、問題は、私たちの社会を変えることなく、
   そのような人々も包摂可能と考える「寛容」さの意識や規範そのものの検討が
   なされなければならないという点である。さらに「寛容」さを批判的に見るこ
   とは、差別や区別が、誰によって 、どのような論理や与件によってつくられ
   るのかをあぶり出し、近代が生み出した異性愛による性別二元論を再検討する
   ことにつながる。
    本企画の目的は、上記のようなクィア史の問題意識に依拠しながら近代史を
   再考するとともに、日本の歴史学の文脈においてクィア史をどのように位置づ
   けるかを議論することである。女性史・ジェンダー史研究が明らかにしてきた
   ように、近代の歴史は「女らしさ」の創造と操作、男性の「自然化」の歴史で
   あった。たとえば歴史学研究会編『性と権力関係の歴史』(青木書店、2004年)
   は、女性史・ジェンダー史の観点から「性」にまつわる権力関係を描いている。
   一 方、ジェンダー化された男性に着目する男性性・男性史研究も生まれ、
   「男らしさ」の複数性に注目する議論も提起されている。国家や社会によって
   男性のあるべき規範として提示される「ヘゲモニックな男性性」(R・コンネル)
   は「女らしさ」の周縁化のみならず、「弱さ」や性的逸脱に対するフォビアを
   伴って構築されてきたのである。また、2012年から2013年にかけて日本アメリ
   カ史学会、イギリス女性史研究会、ジェンダー史学会で歴史におけるセクシュ
   アリ ティや同性愛をテーマにシンポジウムが相次いで開催された。そこでは異
   性愛主義、女性嫌悪と同性愛恐怖に基づくホモソーシャルな関係などが議論の
   俎上にのぼったものの、歴史的地平からのアプローチはまだ緒についたばかり
   である。
    上記の視角、方法および研究動向を踏まえ、以下の3点を論点としたい。
   ①セクシュアリティの語りを、国家・法制度・社会規範・階級・民族などさま
   ざまなファクターが絡まりあうアリーナと定義し、近代がもたらした性別二元
   論を問い直す。
   ②クィア史を性愛のみではなく、「友愛」や「友情」など、ホモソーシャルな
   関係も含むものとして分析し、性的マイノリティへの恐怖や嫌悪を考察する。
   また男性同性愛を、「女のような男」などの既成の異性愛関係になぞらえて解
   釈される点に留意し、セクシュアリティとジェンダーが交差するものとして分
   析する。
   ③ある特定のセクシュアリティを法制度・社会政策・医学的な「治療」によっ
   て抑圧する一方、「救済すべき人々」を「寛容」さによって社会的に包摂し、
   既存のセクシュアリティとジェンダー秩序を再編・強化する動きに着目する。
    このような問題意識から内田雅克氏、野田恵子氏に報告を依頼した。内田氏は
   「エフェミナシー・フォビア──誰が「非男」とされたのか──」と題し、近代
   日本におけるエフェミナシー・フォビア(effeminacy phobia)──「女みたい」
   と言われてはならないという強迫観念と「女みたい」な男への嫌悪──が形成さ
   れていった過程を読み解き、富国強兵・帝国拡大の歴史を歩む国家において、精
   神的・身体的に軟弱な男、そして、男でありながら男を愛する同性愛者を「非男」
   として差別化していくポリティクスを男性史 的視点から論じる。
    野田氏は「〈性愛と友愛〉の境界線の政治学──イギリスにおける女同士の絆
   の(不)可視化──」と題し、19世紀から20世紀転換期のイギリスを対象に、
   「社会純潔運動」、法制度、性科学のなかでのセクシュアリティの編成を論じる。
   そこでは男性同性愛に対しては性的な主体化が語られ、法的・道徳的規制 がなさ
   れる一方で、女性同性愛は「不可視化」され、「友愛」などの語りから、性科学
   によって性的主体として可視化された。法・道徳・科学からセクシュアリ ティや
   ジェンダーがイギリス社会の規範や制度にどのような影響を与えたかについて論
   じる。
    コメンテーターにはドイツ近現代史をフィールドとしつつ「クィア・ヒストリ
   ー」の地平を切り開いてきた星乃治彦氏、日本近現代史の立場から成田龍一氏に
   お願いした。活発な議論を期待する。(酒井晃)

   [参考文献]
   内田雅克『大日本帝国の「少年」と「男性性」
   ──少年少女雑誌に見る「ウィークネス・フォビア」──』(明石書店、2010年)。
   野田恵子「女同士の絆の歴史──「ラドクリフ・ホール事件」
       (1928)前後のイギリスを中心に──」(『思想』1005号、2008年1月)。

(3)2014年度歴史学研究会大会近代史部会批判会のご案内
 近代史部会では、2014年度大会「「寛容」と嫌悪を問い直すためのクィア史」での議論
をさらに発展させるべく、以下の通り大会批判会を開催いたします。
   日時:2014年6月15日(日)13時~
   会場:明治大学駿河台キャンパス研究棟2階 第9会議室
   ≪批判者≫ 
   ・兼子歩氏
   ・川口遼氏
   ※批判会参加費は資料代のみ実費をいただきます。当日は報告者の内田雅克氏、
    野田恵子氏 も参加致します。

   6月15日(日) 13時~
   明治大学駿河台キャンパス研究棟2階 第9会議室
   簡単ではありますが、研究棟へのアクセスをパワーポイントにて作成しましたので、
   添付致します。
   パワーポイントにも記しましたが、当日リバティタワーから研究棟への入口が閉鎖さ
   れております。ですので、リバティタワーの裏手に回っていただき、階段をあがった
   ところが研究棟になります。階段かエレベーターで来ていただきます。
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【  その他のお知らせ  】

(1)
一般財団竹村和子フェミニズム基金
代表理事 河野貴代美
竹村和子フェミニズム基金助成対象
        研究・活動の募集について(依頼)
一般財団法人竹村和子フェミニズム基金は、2011年12月に逝去した故竹村和子教授
の遺志により、フェミニズム/ジェンダー研究、または女性のエンパワメントや女
性へのサポートの視点で実施される活動に資する研究・調査に対して、助成金を提
供することを目的として発足しました。
このたび、2014年度の助成対象となる研究および活動を募集するにあたり、貴学会
員の皆様にもふるってご応募いただきたく、広報のご協力を賜りますよう何卒よろ
しくお願い申し上げます。
今回の募集の締切は2014年5月23日(当日消印有効)です。本基金設立の趣旨、組織、
助成内容、応募方法などの詳細については本基金ウェブサイト
http://www.takemura-fund.org/)に掲載されていますので、ご覧いただけますよ
うご周知方、よろしくお願い申し上げます。
 なお、この件に関してのお問合わせについては、竹村和子フェミニズム基金の助
成事務を代行するNPO法人お茶の水学術事業会にお問合わせくださいますようお
願いたします。
特定非営利活動法人お茶の水学術事業会
「竹村和子フェミニズム基金」係
〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1 お茶の水女子大学 理学部3号館204
TEL & FAX: 03-5976-1478
Email: t-fund@npo-ochanomizu.org

(2)
公益財団法人 アジア女性交流・研究フォーラム
2014/15年度 客員研究員 委託研究 募集
アジア女性交流・研究フォーラムでは、調査・研究の強化、充実のため、平成9年度
に客員研究員制度を設置し、平成15年度からは公募制としました。
これまでに、ジェンダーの視点から、健康、労働、エンパワーメントなどをテーマに、
28組の客員研究員が研究を行ってきました。平成26年度における研究は、平成25年12月
に策定した第3次北九州市男女共同参画基本計画(下記URL参照)を踏まえたテーマで研究
を行うこととします。
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000163088.pdf
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000163089.pdf
募集内容
1.募集人数 2名(組)(予定)
2.契約期間 2014年7月~2015年12月
3.研究分野 高齢社会の進展に伴う女性の就業上の課題、女性に対するあらゆる
        形態の暴力の根絶など、あらゆる分野の課題について、日本を含む
        アジアに関してジェンダーの視点から調査研究するもの
4.応募方法 下記の書類を、郵送あるいは持参のこと。
        2014年5月30日(金)17時必着
        (1) 応募書式 1通
        (2) 研究テーマに関連する最近の業績 1篇
提出書類送付先
〒803-0814 北九州市小倉北区大手町11番4号 北九州市大手町ビル3階
(公財)アジア女性交流・研究フォーラム 調査・研究ライン
Tel (093) 583-3434, Fax (093) 583-5195
E-mail research@kfaw.or.jp
*募集内容、応募資格など、詳しい内容については以下からダウンロードしてください。
• KFAW客員研究員 募集要項 [PDF / 220KB]
• KFAW客員研究員 応募書式、研究計画 および 予算計画 [Word / 24KB]

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 会員からの催し物・募集等のお知らせについては、当学会は責任を負いま
せん。また、お問い合わせも当学会主催による催し物・募集等以外について
は、各主催者に直接お問い合わせいただけますよう、お願い申し上げます。
 

2014年4月1日火曜日

お知らせ(2014年4月)

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ジェンダー史学会ニューズレター        2014年4月号

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このニューズレターには、会員の皆様からお寄せいただいたジェンダー
史研究関連の催事の情報のほか、公募や出版の情報などさまざまなジェ
ンダー史研究関連の情報を掲載する予定です。
情報をお気軽にお寄せいただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し
上げます。

情報をお持ちの方は、毎月25日までに、

genderhistory1@khh.biglobe.ne.jp

までメール(テキストファイル)にてお寄せください。とりまとめて、
毎月末に会員の皆様に宛てて配信いたします。

次回の配信日は2014年4月末を予定しており、締め切りは
4月25日(金)となります。


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2014年4月号  目次

【 ジェンダー史学会からのお知らせ:1件 】


(1)ジェンダー史学会 春のシンポジウム
   「地域研究としての女性史 まなび・かたり・つなぐ」  
   日時:2014年5月17日(土)13:00~17:00
   場所:滋賀県立男女共同参画センター(G-NETしが) 


【  催事情報:0件  】


【  その他のお知らせ:1件  】

 (1)「河野談話の維持・発展を求める学者の共同声明」への賛同と
   周囲への呼びかけのお願い

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【 ジェンダー史学会からのお知らせ 】


(1)ジェンダー史学会 春のシンポジウム
   「地域研究としての女性史 まなび・かたり・つなぐ」  
 
    <趣旨>
     日本の歴史研究では、1990年代でのジェンダー概念の登場に先行
    して女性史の地域研究の掘り起こしや実践の系譜が存在する。滋賀
    県でも1970年 代以降のリブ運動やマイノリティの人権運動を下敷き
    とし、生活や働くこと、をキーワードに、市民生活にとっての地域
    課題と関わった過去の女性史の掘り起こ しは、開発目線の地域研究
    とは異なる歴史研究をもたらした。戦後史のなかでどのような女性
    たちの学びがなされてきたのか。近江湖東では1950年代後半での
    『村の婦人学級』上映活動や1970年代での住民環境運動である石け
    ん運動が展開した。これらの実践に即しながら滋賀の地域女性史の
    経験と実践を、まなび、かたり、未来に向けてつなぐ試みとしたい。 

    <日時>
    2014年5月17日(土) 13:00~17:00    シンポ、終了後に茶話会
 
    <場所>
    滋賀県立男女共同参画センター(G-NETしが)大ホール
    〒523-0891 近江八幡市鷹飼町80-4  JR近江八幡駅から徒歩10分
     アクセス http://www.pref.shiga.lg.jp/c/g-net/map/map.html

    <プログラム>
     基調講演 早田リツ子(女性史カフェ主宰)「わたしと女性史研究」
            聞き手 京樂真帆子(滋賀県立大学)
    映画上映 『村の婦人学級』(羽田澄子監督・1956年)
    報告
    井上多佳子(こなん女性史の会)「『村の婦人学級』からのまなび」
    小椋樹里(JA東びわこ)「塚本さとと地域女性教育」
    三上みえ子(元近江八幡の女性史を拓く会)「石けん運動と女性たち」
     総合討論 「女性史的地域の楽しみ方」
              司会:京樂真帆子

       <共催> 
     滋賀県立男女共同参画センター
 
       <参加費>
       シンポジウム無料、茶話会500円
 
       <問い合わせ先>
    〒166-8532 東京都杉並区和田3-30-22 
    大学生協学会支援センター内 ジェンダー史学会事務局
    E-mail jendersimpo@univcoop.or.jp 

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【  催事情報  】


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【  その他のお知らせ  】

(1)

「河野談話の維持・発展を求める学者の共同声明」への賛同と周囲への呼びか
けのお願い

  ご存知のように、この間、安倍政権は「維新の会」やさまざまなマスメディ
 アとも提携しながら、「河野談話」の見直しを進めており、その動きがこの
 間、急速に進められています。日本軍「慰安婦」問題についての河野談話は、
 これで十分と見るか不十分と見るか、見解の相違はあるとしても、この20年
 余りにわたって日本政府のこの問題についての事実の承認と反省の表れとし
 て、一定の積極的な機能を果たしてきました。これを実質的に否定するよう
 な見直しは、韓国や中国のみならず、米国を含めた国際社会との関係でも深
 刻な緊張をひき起こしてしまうことを危惧しています。
   そこで、さまざまな立場から、河野談話を維持すべきであるという点で一
 致する研究者が、その考えを表明しようと、この共同声明を企画しました。
 ぜひ多くのみなさんに賛同していただき、署名をお願いしたいと思います。
   署名は次のChangeのサイトからお願いします。
  https://www.change.org/ja/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%
  BC%E3%83%B3/%E5%85%A8%E3%81%A6%E3%81%AE%E7%A0%94%E7%A9%B6%E8%80%85-%
  E6%B2%B3%E9%87%8E%E8%AB%87%E8%A9%B1%E3%81%AE%E7%B6%AD%E6%8C%81-%E7%99
  %BA%E5%B1%95%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99-2?recruiter
  =84426424&utm_campaign=mailto_link&utm_medium=email&utm_source=share_
  petition

(短縮版は次のURLを参考。http://p.tl/1fRR)
 (河野談話の維持・発展を求めます。Change.org))

  とりあえず、3月13日に第一次集約、3月末に第二次集約をおこない、国会
 議員に働きかけるとともに、記者会見を開いて広く社会にアピールする予定
 です。賛同頂ける方は、ご署名をお願い致します。署名にあたっては、「コ
 メント欄」に、所属、身分、専門分野 をお書きいただき(必須)、また任
 意でメッセージもいただければ幸いです。また周りの同僚や友人の方、所属
 する学会の関係者の方などに、メール、ブログ、ツイッター、フェイスブッ
 クなどで署名の呼びかけを広めていただけると幸いです。 
 
 2014年3月
 「河野談話の維持・発展を求める学者の共同声明」事務局
  林博史(関東学院大学教授/平和学)
  小浜正子(日本大学教授/歴史学)

【声明文】
 河野談話の維持・発展を求める学者の共同声明

  この間、いわゆる日本軍「慰安婦」問題に関する1993年の「河野談話」を見
 直そうという動きが起きています。「河野談話」は「慰安婦」問題は日本軍の
 関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけたものであることを認め、同
 じ過ちをけっして繰り返さないという日本政府の決意を示したものであり、こ
 れまで20年余にわたって継承されてきました。「河野談話」が出されてからも、
 学者や市民の努力によって数多くの新たな資料が発見され、多数の被害者から
 の聞き取りも行われて、研究が深められてきました。「慰安婦」の募集には強
 制的なものがあったこと、慰安所で女性は逃げ出すことができない状態で繰り
 返し性行為を強要されていたケースが多いこと、日本軍による多様な形態の性
 暴力被害がアジア太平洋の各地で広範に発生していること、当時の日本軍や政
 府はこれらを真剣に取り締まらなかったこと、など多くの女性への深刻な人権
 侵害があったことが明らかになっています。こうした日本軍による性暴力被害
 が、日本の裁判所によって事実認定されているものも少なくありません。被害
 者の女性は、戦争を生き延びたとしても、戦後も心身の傷と社会的偏見の中で、
 大変過酷な人生を歩まざるを得なかった方がほとんどです。「河野談話」で示
 された精神を具現化し、高齢となっている被害女性の名誉と尊厳を回復するこ
 とは、韓国や中国はもとより、普遍的な人権の保障を共通の価値とする欧米や
 アジア等の諸国との友好的な関係を維持発展させるためにも必須だといえます。
 私たちは、「河野談話」とその後の研究の中で明らかになった成果を尊重し、
 日本政府が「河野談話」を今後も継承し、日本の政府と社会はその精神をさら
 に発展させていくべきであると考え、ここに声明を発表します。

 2014年3月8日
 呼びかけ人(アイウエオ順)
 阿部浩己(神奈川大学教授・国際法)
 荒井信一(茨城大学名誉教授・歴史学)
 伊藤公雄(京都大学教授・社会学)
 石田米子(岡山大学名誉教授・歴史学)
 上野千鶴子(立命館大学特別招聘教授・社会学)
 内海愛子(恵泉女学園大学名誉教授・日本-アジア関係論)
 岡野八代(同志社大学教員・西洋政治思想史)
 小浜正子(日本大学教授・歴史学)
 小森陽一(東京大学教授・日本近代文学)
 坂本義和(東京大学名誉教授・国際政治、平和研究)
 高橋哲哉(東京大学教授・哲学)
 中野敏男(東京外国語大学教授・社会理論・社会思想)
 林 博史(関東学院大学教授・平和学)
 吉見義明(中央大学・日本現代史)
 和田春樹(東京大学名誉教授・歴史学)

 事務局:林 博史・小浜正子 
 連絡先:kounodanwaiji@outlook.com

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                       ジェンダー史学会事務局





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