2014年9月26日金曜日

お知らせ(2014年10月)

ジェンダー史学会ニューズレター        2014年10月号
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このニューズレターには、会員の皆様からお寄せいただいたジェンダー
史研究関連の催事の情報のほか、公募や出版の情報などさまざまなジェ
ンダー史研究関連の情報を掲載する予定です。
情報をお気軽にお寄せいただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し
上げます。
情報をお持ちの方は、毎月25日までに、
genderhistory1@khh.biglobe.ne.jp
までメール(テキストファイル)にてお寄せください。とりまとめて、
毎月末に会員の皆様に宛てて配信いたします。
次回の配信日は2014年10月末を予定しており、締め切りは
10月25日(土)となります。

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2014年10月号  目次

【 ジェンダー史学会からのお知らせ:1件 】

(1)ジェンダー史学会第11回年次大会
    日時:2014年12月14日(日) 10:00~17:45
    会場:横浜国立大学

【  催事情報:3件  】

(1) VAWW RAC 総会シンポジウム
    日時:2014年9月27日(土) 13:00~16:30
    会場:早稲田奉仕園 スコットホール

(2) 総合女性史学会 2014年度 女性史講座
       日時:2014年11月30日(日) 14:00~17:00
       会場:文京シビックホール

(3)シンポジウム
   「現代中国におけるジェンダー・ポリティクスの新局面」
    日時:2014年10月19日(日)12:30~17:00
       会場:日本大学文理学部

【  その他のお知らせ:0件  】

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【 ジェンダー史学会からのお知らせ 】

今年度年次大会を以下のように行います。ぜひご予定ください。

 2014 ジェンダー史学会大会        
         
 
 

 日時:2014年12月14日(日) 
 会場:横浜国立大学教育人間科学部7号館
   (横浜駅西口からバス15分岡沢町または横浜新道下車徒歩10分、
    横浜市営地下鉄三ッ沢上町駅から徒歩20分など)
    http://www.ynu.ac.jp/access/index.html

 受付開始   9:30~     
 自由論題発表 10:00~12:15 
 総会     12:30~13:15 
 シンポジウム 13:30~17:45
 茶話会    18:00~19:00    
 大会参加費:一般参加1500円/会員1000円
       院生(会員・非会員共通)500円 学部生 無料
 茶話会参加費:1000円
 シンポジウム
       「原発とジェンダーの現代史」(仮) 
  ◇趣旨
    2011年3月11日の東日本大震災によって引き起こされた福島第一原
   発事故からすでに3年半の時が経過した。現在、「復興」の掛け声と
   ともに国家の成長戦略が声高に叫ばれるなかで、原発事故を終結と見
   なそうとする動きは加速度を増しているようにみられる。しかし、冷
   静に考えるならば、実際に「復興」とはほど遠い被災地や被災者の現
   状、原発復旧作業に従事する労働者、汚染水や放射能の問題などが厳
   然として存在することは明らかである。今回の原発事故をきっかけに
   して、強い危機意識に突き動かされながら議論が巻き起ったが、その
   なかで、大戦後に平和で豊かな暮らしの実現に向けてまい進してきた
   現代史、それを達成したはずの現代社会の現状に対する認識が根底か
   ら揺さぶられたことは、見逃すべきではないだろう。
    本シンポでは、いまあらためて、3.11の原発事故後に新たに切
   り開かれた視点をふまえ、原発を生み出した現代史の構造とそれに向
   き合う主体の問題をテーマとして議論し共に考えることとしたい。
    これまでのフェミニズムや女性学をふり返ると、主体としての「女
   性」について活発な議論が進められてきたことがわかる。原子力と女
   性というテーマでは、平和運動の主体としての女性に焦点をあてる研
   究の蓄積があり、3.11後には、ヒロシマからビキニに抗する平和
   運動を緻密に検証した研究、運動の「神話化」への問い直し、あるい
   は新たな可能性に注目する研究などが登場している。一方、3.11
   後に新たに提起された原発(体制)を問題化する議論においては、核
   の平和利用という名目で原発を生み出していった大戦後の国家のあり
   方を批判的に問い、戦後史や戦後社会のシステムを再考しようとする
   多くの研究が現われている。核に依存する国家社会のシステムを問う
   にはさまざまなアプローチが可能であるが、注目したいのは、原発
   (体制)を「差別」や「犠牲」のシステム、あるいは植民地主義とし
   てとらえる視点である。そうしたアプローチにおいては、中央に対す
   る周辺、底辺労働者、植民地が議論にのぼされることとなる。しかし
   ながら、現在のこれらの議論はジェンダーの問題は切り離されている
   ようにみられる。また、犠牲や差別のシステムを問題にするときに、
   それを問う主体のあり方もあまり論点になっていない。いま、ジェン
   ダー史の側から新たな議論を提起しようとするならば、これまで蓄積
   された主体(主に「女性」)にかかわる検証や議論と、そして3.1
   1後に新たに見えてきた戦後国家社会のシステムの問題とを切り分け
   て考えるのではなく、それらをあわせて議論することが必要ではない
   だろうか。ジェンダー史は、非対称的で権力関係を含んだ社会的性差
   を生み出す構造とそれに抗う主体に注目するものである。そのような
   特質をもつ研究だからこそ、そうした新しい問題提起が可能となると
   考える。
  ◇報告者
   レベッカ・ジェニスン(芸術とジェンダー、京都精華大)
   +富山妙子の絵スライドショー
   加納実紀代(日本現代史)
   石山徳子(アメリカ地理、明治大学) 
  ◇コメンテーター
   横山道史(立正大)、星乃治彦(福岡大)
  ◇司会・趣旨説明
   小玉亮子(お茶大)、加藤千香子(横浜国大)

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【  催事情報  】

(1)2014年 VAWW RAC
     (「戦争と女性への暴力」リサーチアクションセンター)
      総会シンポジウム
   日・韓大学生の「慰安婦」問題意識調査報告

   「慰安婦」問題を巡っては、強制性を否定する言説は後を絶たず、ネット
   には否定的情報があふれ、教科書の「慰安婦」記述も消え、学校で教わる
   機会すら失われていく中、何が本当なのか知りたくても知る機会すら得ら
   れない・・・。このような状況は、若い世代の歴史認識にどのような影響
   を与えているのでしょうか?そこで、VAWW RACは、若い世代が日本軍「慰
   安婦」問題についてどのような知識・認識を持っているのか、どのような
   解決を考えているのかを調べるため、日本・韓国の大学教員の方々の協力
   を得て、4000人を越える日本と韓国の大学生を対象にアンケート調査を実
   施しました。
   シンポジウムでは、韓国から河棕文先生をお迎えして韓国の大学生の
 「慰安婦」問題認識についてお話いただくとともに、日本の大学生につい
  ては、それぞれの専門の立場から5人の方々にアンケート項目を開設の上、
  結果を分析していただき、日韓双方の結果を比較・検討します。そこから
   浮き彫りにされる課題を皆さんと共に考えたいと思います。
     多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

   日時:2014年9月27日(土)13:00~16:30(12:30 開場)
   会場:早稲田奉仕園 スコットホール
  ■東京メトロ東西線「早稲田」駅より徒歩5分
  ■JR山手線・西武新宿線「高田馬場」駅より早稲田大学正門行きバスで
        「西早稲田」下車
   *資料代1000円(会員900円)

   ■ 河棕文(ハンシン大学校教授)「韓国の大学生のアンケート調査報告」
   ■ 日本の大学生のアンケート調査報告
   ・川上詩朗(吉見裁判弁護団)
     『慰安婦』裁判を闘ってきた弁護団の立場から」(仮)
   ・中西新太郎(横浜市立大学教授)「若者論の立場から」(仮)
   ・小野沢あかね(立教大学教授)
     「公娼制度と日本人『慰安婦』研究から」
   ・平井和子(一橋大学ジュニア・フェロー)
     「戦後の性意識との関わりから」(仮)
   ・金富子(東京外国語大学教授)「日韓大学生の比較検討」

  主催:「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクションセンター(VAWW RAC)
     Tel/Fax:03-3818-5903    http://vawwrac.org
 
(2)総合女性史学会 2014年度 女性史講座
 日時:2014年11月30日(日)14:00~17:00
  会場:文京シビックホール
  講演者:竹信三恵子氏(ジャーナリスト・和光大学教授)
  タイトル:「アベノミクスで女性の貧困は解消するか~「家事ハラ」の視点
              から検証する~」
  ※ 直接会場にお越しください。

(3)現代中国におけるジェンダー・ポリティクスの新局面

 中国では近年、ジェンダー研究が活性化し、また維権(人権擁護)運動とも連動
 しながら、フェミニストやセクシャルマイノリティの運動が盛んになっています。
 今回、中国ジェンダー史共同研究では、第一線の研究者/活動家を招いてシンポ
 ジウムを企画しました。多くの方のご参加を期待しています。

 主催:科研基盤C「歴史的視点による中国のジェンダー秩序に関する総合的研究」
    (代表:小浜正子) 、
    科研基盤B「歴史教育におけるジェンダー視点の導入に関する比較研究」、
    科研基盤A「研究者・市民・教員のための新しい歴史学入門」
 協力:中国女性史研究会

 日時:10月19日(日)12:30~17:00
 会場:日本大学文理学部図書館3階オーバルホール
   (世田谷区桜上水3-25-40、http://www.chs.nihon-u.ac.jp/access/参照)
  使用言語:日本語・中国語(通訳付)

 [プログラム] 司会:江上幸子・大橋史恵
  12:30~12:40:開会挨拶・趣旨説明:小浜正子(日本大学)
  12:40~13:20:報告1 金一虹(南京師範大学金陵女子学院)
     「北京会議から20年-中国社会の変容と女性の経済参画」
  13:20~14:00:報告2 馮 媛(在野研究者/NGO活動家)
     「ジェンダーをめぐる相互作用/不作用
   -中国におけるフェミニスト・男性・国家」
  14:00~14:40:報告3 宋少鵬(中国人民大学)
    「性の政治経済学と資本主義的ジェンダーの奥義
      -2014年東莞売買春取締り事件をめぐる論争から」
       休  憩(14:40~15:00)
  15:00~15:20:コメント1:阿古智子(東京大学・現代中国研究)
  15:20~15:40:コメント2:足立眞理子
                           (お茶の水女子大学・フェミニスト経済学)
  15:40~16:00:コメント3:伊田久美子(大阪府立大学/WAN・女性学)
  16:00~16:55:質疑・討論
  16:55~17:00:総括

  ☆当日の参加も歓迎ですが、あらかじめ参加のご予定がわかる方は、人数把握
    のため、次のアドレスまでご一報頂ければ幸いです。
  ( kohama@chs.nihon-u.ac.jp

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【  その他のお知らせ  】
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  会員からの催し物・募集等のお知らせについては、当学会は責任を負いま
せん。また、お問い合わせも当学会主催による催し物・募集等以外について
は、各主催者に直接お問い合わせいただけますよう、お願い申し上げます。
 
                       ジェンダー史学会事務局