2019年2月25日月曜日

お知らせ(2019年2月)

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 ジェンダー史学会ニューズレター     2019年2月号

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このニューズレターには、
会員の皆様からお寄せいただいたジェンダー史研究関連の情報
(催事・公募・会員の新刊)を掲載する予定です。
情報をお気軽にお寄せいただければ幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
情報をお持ちの方は、毎月25日までに、
genderhistorynl★gmail.com (★を@に変更)
までメール(テキストファイル)にてお寄せください。
とりまとめて、毎月末に会員の皆様に宛てて配信いたします。
(いただいた情報についてはこちらで編集させていただく可能性があります)
次回の配信日は2019年2月末を予定しており、
締め切りは2月25日(月)となります。

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2019年2月号  目次

【  催事情報: 2件  】
(1)日韓シンポジウム「性売買経験女性とともに―― 韓国における性売買問題解決運動」
(2)総合女性史学会2018年度学会シンポジウム


【 ジェンダー史学会 事務局より: 1件 】
(1)ジェンダー史学会 会員企画公募について(再送)

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【  催事情報: 2件  】

(1)日韓シンポジウム「性売買経験女性とともに―― 韓国における性売買問題解決運動」
  女性や子どもの貧困、女性の性をモノ視する文化がグローバルに展開するなかで、性売買で傷つく女性たちが絶えません。こうしたなか、韓国では、2004年の「性売買特別法」施行をきっかけとして、フェミニズム運動が「性売買問題解決のための全国連帯(以下、全国連帯)」を結成し、脱性売買を希望する女性たちに向けて、全国各地で相談事業、生活費支給、自立・職業支援などの活動や、性購買〔買春〕防止教育をすすめています。
  なかでも注目すべきことは、性売買経験女性たち自身が、「性売買経験当事者ネットワーク・ムンチ」というグループを作り、この活動の重要な担い手となっていることです
  本シンポジウムでは、「全国連帯」代表チョン・ミレさんと、釜山女性人権支援センター「サルリム」代表のビョン・ジョンヒさんをお招きし、性売買経験女性たちとともに行う性売買問題解決運動の内容について詳しくお話をうかがいます。
  韓国でのとりくみに学び、日本の性売買問題へのとりくみに、今何が必要かを考えてみませんか?

★チョン・ミレ(「性売買問題解決のための全国連帯」共同代表)
  性売買女性の非犯罪者化をめざして ― ―買春を処罰する「性売買特別法」
★ビョン・ジョンヒ(釜山の女性人権支援センター「サルリム」代表)
    釜山の現場から― ―「性売買経験当事者ネットワーク・ムンチ」とともに
代表あいさつ●小野沢あかね (立教大学教授)
コーディネーター●金富子 キム・プジャ (東京外国語大学教授)

■日時:2019年3月16日(土)   13:30~(13:00開場)
■会場:立教大学池袋キャンパス 14号館3階 D301
 JR「池袋」西口徒歩約10分、西武池袋線 「池袋」駅西口徒歩約10分
 丸ノ内線/有楽町線/副都心線 「池袋」駅西口徒歩約10分
■参加費:300円/学生無料
■問合せ:seibaibai★gmail.com (★を@に変更)
■主催:立教SFR共同プロジェクト研究「性売買/セックスワークに関する日本と東アジアの比較同時代史研究」(小野沢あかね、金富子、宮城晴美、吉見義明) 
共催:立教大学ジェンダーフォーラム
協力:3.16シンポジウム実行委員会
賛同団体:ポルノ被害と性暴力を考える会(ぱっぷす)、女子高生サポートセンターColabo、「戦争と女性への暴力」リサーチアクションセンター(VAWW RAC)、戦時性暴力問題連絡協議会、アジア女性資料センター 
(2019年1月18日現在)

 【チョン・ミレ】1996年に「群山女性の電話」を創設、2001年から韓国女性団体連合の性売買特別法制定特別委員会共同執行委員長をつとめ、性売買特別法制定に尽力。論文に(共著)「性売買の政治化と反性売買女性人権運動」韓国女性団体連合編『韓国女性団体連合30年の歴史』(タンデ、2017年)など。
 【ビョン・ジョンヒ】2005年から、釜山の女性人権支援センター「サルリム」付設の相談所で活動を開始し、性売買集結地自活支援事業、海外性売買女性支援事業などを担当。
2016年、女性家族部の性売買実態調査に参加し、2012年から現在まで、韓国女性人権振興院性売買防止相談員養成教育講師をつとめている。

*当日は先着順に入場していただきますが、会場整理の関係上、ご参加くださる方々の人数を事前に把握しておきたく存じます。そこで、たいへんお手数ではございますが、できるだけ下記の事前申し込みフォームにご記入いただければ幸いです。
事前申し込みフォーム→ https://goo.gl/forms/HJojlLo9u2aeVjIc2

 【解説】韓国の性売買と脱性売買女性運動
 現在の韓国では、「売春」ではなく「性売買」という。韓国の性売買は、日本の朝鮮侵略・植民地期に釜山やソウルなどに日本式遊廓がもちこまれたことで、大きく拡大した。
  韓国の軍事政権が制定した「淪落行為等防止法」(1961年)は、女性だけに「淪落」という道徳的レッテルを押しつける差別的なものだった。この法で性売買を禁止する一方、性売買をみとめる特定区域を設け、米軍兵士向け基地村女性に性病検査を義務づけるなど矛盾した政策がとられた。日本人男性向け買春観光、韓国人男性向け性産業も盛んになり、性売買女性への性搾取と人権侵害がまかり通っていた。
  しかし2000年代に群山市で性売買女性が多数焼死した事件をきっかけに幅広い女性運動が起こり、2004年に新たに「性売買特別法」が制定された。群山事件の真相究明と「特別法」制定の先頭に立ったのが、チョン・ミレさんだ。同法の目的は1)業者・買春者の処罰、2)脱性売買を希望する女性たちに向けた脱性売買のための資金援助・自立支援だ。
 「特別法」施行後、脱性売買にむけた女性運動が本格化した。釜山、大邱、ソウル、全州などで少人数ではじめられた運動は、相談所・シェルター・自立支援・アウトリーチ活動等を本格化し、現在は有給の活動家が各地域で20数人になった。ただし政府からの独立性は維持している。ビョン・ジョンヒさんは、韓国でもっとも早く日本式遊廓が上陸し、長い性売買の歴史をもつ釜山で活動を続けてきた。
  こうした運動のなかから、性売買経験女性たち自身によるグループ「ムンチ」が生まれ、自主的に反性売買運動を展開している。また性売買集結地も縮小するなど大きく変貌している。

(2)総合女性史学会2018年度学会シンポジウム
日時:2019年3月24日(日)10:55~17:10
会場:昭和女子大学7号館6S03教室(東京都世田谷区)
全体テーマ:ケガレ観念の歴史的形成とジェンダー
個別テーマと報告者:
片岡耕平氏「古代・中世における「女性の穢」」
今西一氏「大相撲と女性の「ケガレ」」
池川玲子氏「高校野球と女子―禁制と解禁をめぐる百年史」
コメント:米田佐代子氏
お問い合わせ: jimukyoku★sogojoseishi.com (★を@に変更)

【 ジェンダー史学会事務局より: 1件 】
(1)     ジェンダー史学会 会員企画公募について(再送)
ジェンダー史学会では会員企画を以下のように公募します。
助成の趣旨:
ジェンダー史の視点に立って会員が企画するシンポジウム、ワークショップ、講演など、会員をはじめ広くその内容を還元できるものに対して、助成金を提供する。ただし、企画、準備、実施(会場決定、受付業務等のロジスティックスも含める)はすべて応募者の責任において行うこととする。

助成金対象範囲:
・ジェンダー史に関する研究成果を公開するシンポジウム、ワークショップ、講演などで、営利目的としないもの。
・同一のテーマで他団体から研究助成、フェローシップ等の助成金を同時受給している場合は、応募用紙に明記すること。

助成事業実施時期:
・助成金を得て申請事業を実施する期間は、2019年4月から10月末までとする。              (毎年変更)

応募者の資格:
・応募者は2名以上であること(内1名は代表者)。
・応募時に会員でなくとも、入会申込書を提出すれば仮受領として受け付ける。今年度会費は事業実施前までに必ず納入すること。

助成金額:
・年間予算は150,000円である。
・受給金額は申請金額より減額される場合がある。
・受給件数は複数となる場合もある。

審査方法:
・書類をもとに常任理事会で審査のうえ、助成対象団体と金額を決定する。
・審査に必要な提出書類
応募用紙 1通(ジェンダー史学会ウェブサイト「会員企画」ページよりダウンロード)
・採用の可否については、2019年3月中(*毎年変更)に通知する。

実施にあたっての注意:
・採用された場合は、事業実施の1ヶ月前までにプログラムを提出する。
・採用された場合は、代表者は事業実施に先立って助成金を受け取る。
・実施にあたっては、ジェンダー史学会会員企画であることを明記する。
・事業終了後11月末までに実施報告書(『ジェンダー史学』に掲載予定)、収支報告書、領収書を提出する(書式は自由)。
・期限内に実施報告書等の提出がない場合は、助成金の返却を求めることがある。

応募用紙について:
応募用紙はジェンダー史学会ウェブサイト「会員企画」ページからダウンロードできる。

応募用紙送付先および募集期間について:
1.募集期間:2019年1月4日から同年2月15日まで
2.提出締切日:2019年2月15日(*毎年変更)
 締切日以降に応募書類に資料等の追加はできない。
3. 応募用紙の送付先および本件に関する問い合わせ先
  お茶の水学術事業会内 ジェンダー史学会事務局
             Email: ghaj-info★npo-ochanomizu.org (★を@に変更)               
4. 応募用紙は上記事務局へメールで送る。


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会員からの催し物・募集等のお知らせについては、当学会は責任を負いません。
また、お問い合わせも当学会主催による催し物・募集等以外については、
各主催者に直接お問い合わせいただけますよう、お願い申し上げます。
                        ジェンダー史学会事務局

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